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繰り返される選挙風景




 昨日、来年選挙が行われる宮崎市長選挙のある陣営の事務所開きに出かけた。今回は、市民メディアとしての取材ではなく、知人の紹介ということで。

 各政党への推薦願いはこれからということで、市議や各政党から来賓はなく、元宮崎市長や候補予定者と関係があるNPO法人の代表などが出席していた。

 宮崎市長選挙には、現在、3人が立候補を予定している。
 街角には、すでに現職以外の2人の2連ポスターを見かける。

 この立候補予定者の最大の公約は、「中学生まで医療費完全無料」である。他にもこの日の演説では、「若い人が宮崎に戻ってきて・・・」などと話していた。

 しかし、会場にはいつものように年配の方の参加が目立つ。

 次世代を担う若い世代が政治に関心を持たない、いや、政治に関心を持てない状況をどう打破していくのか。

 そのあたりの具体的な話はなかった。これから、ということだろう。

 首長には、何種類かのパターンがある。

 下から出されたことをそつなくこなす「事務処理型首長」。

 リーダーシップを発揮し自ら率先して動く「トップダウン型首長」。

 難なくパッとせず仕事をこなす「慎重派首長」。

 当選したものの何をやっても後手後手の「まるでダメ夫型首長」。


 現職に立ち向かう2人の立候補予定者に共通していることは、「今の宮崎市は停滞している」ということである。

 現職が首長としてパッとした動きをせず、十分なリーダーシップを発揮していないことを指しているのだろう。

 しかし、大きな問題(?)を起こすことなく、市政を運営している点は評価すべきところである。

 首長が変われば、市政が変わることは当然である。

 ただ、停滞している宮崎市にどうメスを入れれば活力ある宮崎市になるのか、というところが見えてこない。

 立候補予定者の公約で、若い世代が宮崎市の魅力を再発見し、定住・移住が増えてくるような具体的な内容が欲しいところである。

 2人の立候補予定者の専門分野を公約にするのも良いかもしれないが、これまでの経験と実績からもう少し俯瞰的な公約も必要ではないだろうか。


 あとは、若い世代にどう市政に興味を持ってもらえるようにするのか。


 私は以前、宮崎市が設置した「宮崎市市政研究会」の研究員の1人で、「IT(当時)を活かしたまちづくり」というテーマで、他の研究員とともに1年かけて研究を進め、当時に市長に提言した。

 その成果が市政に生かされたかどうかは甚だギモンであるが、このようにして市民が市政に関わることができるような仕組みづくりも大切だろう。

 私たちにとって身近な政治である市政までも、どこか遠くの存在になってしまってはおしまいである。

 現職を含めた3人の立候補予定者は、「市民とともに市政をつくっていく」という姿勢で選挙に臨んでほしいものである。


 宮崎市長選挙は、2018(平成30)年2月5日に行われる。



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