地元民放がドロボーさんに情報を教えるようなニュースが流れました。問題が起きたのは、MRT宮崎放送(宮崎市)です。 2018年3月30日、夕方のローカルニュース番組「MRTニュースNext」のなかで、爆発的な噴火からそろそろ1か月を迎えようとしている新燃岳について取り上げた特集で、問題が起きました。 これまでの新燃岳の噴火の状況等を伝えたあと、7年前の新燃岳の噴火で大きな被害を受けた宮崎県西諸県高原町にお住いの高齢女性に、日ごろの防災対策をインタビューしていました。 テロップには、その女性のお住まいの地区名、女性の本名が表示され、非常時に持ち出す通帳や印鑑等をリュックに入れる映像が流されました。 そして、「貴重品はこのリュックに入れて、いつも寝る時はタンスの近くに置いています」というようなインタビューの音声とテロップが・・・。 これは、ドロボーさんに、この高齢女性の方の情報を教えているようなもので、ものすごい違和感を覚えました。 東日本大震災、熊本地震では、留守宅への無断侵入、物取り、窃盗の被害がかなりあり、個人の情報の取り扱いには注意を払わなければなりません。 「MRTニュースNext」放送中に、MRT報道部に電話を入れたところ、担当者は「配慮が足らなかった」と、言葉少なめに説明。 新燃岳の噴火に関する防災対策特集のニュースのはずが、逆にドロボーさんに情報を教えかねないニュースになってしまったという、なんともお粗末な報道です。 その昔、「報道のMRT」と呼ばれ、九州では福岡より先にニュースのワイド番組を立ち上げ、報道には定評がありました。 しかし、今はこのありさまです。しっかりと報道してほしいものです。 とりあえず、BPO(放送倫理・番組向上機構)にこの件をお伝えしました。