【PJニュース 2010年12月17日】
市民メディアの一つの可能性として、TVMLを紹介したい。1996(平成8)年、NHK放送研究所は、このTVMLを利用した「TVMLプレイヤー」を発表した。文章で原稿を書くことで、テレビ番組ができるのである。
TVML (TV program Making language)とは、ワープロなどを使ってTVMLで台本を書くだけで、自分だけのテレビ番組をパソコン上で簡単に制作することができるというプログラム言語のことである。
TVMLのサイトの説明によると、スタジオショットはリアルタイムフルCGで、スタジオセットに小道具を配置し、キャスターが登場し、台本どおりに合成音声でしゃべって動く。 カメラワークも自在にできるとのこと。
このサイトでは、「TVML プレイヤーII Version2.3」「TVML Player mini」「TV4U(TV for You)」などのソフトをダウンロードできすぐに使うことができるが、出来上がった作品を動画として書き出す機能がない。
TVMLの研究は広がりをみせ、2008(平成20)年8月、株式会社インターネット総合研究所において、TVMLの技術を利用した「T2V(Text to Vision)プレイヤーVersion 1.3β」がリリースされた。
T2V プレイヤーにはキャプチャー機能があり、作品をwmv(ウインドウズ・メディア・ビデオ)形式の動画として書き出すことができる。T2Vプレイヤーの扱い 方についてはここでは割愛するが、T2Vのサイトにはマニュアルが用意されているので、興味がある方は参照してほしい。
さっそく、過去に PJニュースに掲載された私の記事を、T2Vプレイヤーに取り込んで映像化してみた。キャスターへの指示やカメラワークに関する指示は、難しいプログラム 言語ではなく、「(おじぎ)」「(5秒待つ)」などの日本語で記述する。とても分かりやすい。コンピュータにありがちなコンピュータによる音声合成のた め、聞き取りにくいところもあるが、画面には字幕が表示される。
テキストを音声で読み上げて字幕も表示されるので、目の不自由な方や高齢者にとっては、有効な情報発信の一つになるのではないだろうか。
YouTubeだけではなく、ニコニコ動画やユーストリームなど、数多くの動画共有・配信サイトがあるので、このT2Vを使ってちょっとした「ネット放送局」を構築することができる。また、市民メディアとしての可能性も、十分に秘めているだろう。
さて、あなたならどのような台本をつくるだろうか。【了】
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【関連サイト】
○TVML(NHK放送研究所)
○T2V Text to Vision
【YouTube動画】
○CMMニュースアーカイブス
パブリック・ジャーナリスト 大谷 憲史
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