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子どもの頃、確か、私が小学校1年生ぐらい。父は銀行員で総務課に勤めていた。現金輸送車を運転したり、総務の仕事であっちこっちにでかけ照りすることが多かった。
そんなある日、父が大声で私を呼んだ。
視点の先には、父に抱かれた秋田犬の子どもが・・・
幼稚園のころ、私はアリに夢中で、近所のガキ大将からアリの巣を守るという、変な子どもでもあったが、とにかく動物が好きだった。
名前は母親からの勧めもあり、「メリー」にした。
自宅は社宅で銀行の裏にあった。学校が終わるとまっすぐに家に帰り、いつもメリーと遊んでいた。銀行の駐車場が広く、銀行が休みの日曜日は、メリーのひもを外して遊んでいた。
父がどこからもらってきたのかは知らなかったが、予防接種をしていなく、1年経ったある日、ジステンバーにかかり、保健所に引き取られていった。
「死」というものを初めて知った。悲しかった。それ以降、犬を飼うことはなかったが、両親とも動物が好きで、ニワトリ、インコなどを飼った。
私は子どもの頃のこともあり、理科教師になった・・・
動物、特に、人間に飼われている犬や猫は、何か特別な力を持っている。言葉は通じなくても、分かり合えるものがあると、子どもながらに思った。
悲しいとき、うれしいとき、いつも傍らにはメリーがいた・・・
その不思議な動物の力が、私たち人間を癒してくれる。それはアニマルセラピーでも実証されている。
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つい先ほど、私の元に1通のメールが届いた・・・
(前略)
それで、バスタオルを必要としているところがあれば、ということですが、
震災で被災したペットたちを助けてくださっている団体がいくつかありまして、
その中の一つの団体の必要とされている救援物資の中に、大きめのタオルが
記載されていましたので、ご連絡しました。
これは相手が人間ではないのですが、みなさん同じ命として動物好きの方が集まり
頑張って被災地で救援されているようです。
(後略)
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今回の大震災で、私は大切なことを忘れていた。
被災したのは人間だけじゃない。ペットもなんだ!
なぜ、こんなことに気づかず、行政の対応のまずさに腹を立てていたんだろう。自分が恥ずかしくなった。
メールをありがとうございます。
ペットたちも人間と同じ、水・食料が必要。雨で濡れていればその身体を拭かなければならない。避難所では、ペットの鳴き声がうるさいと肩身の狭い思いをしている。飼い主さんも大変だ。
当然、行政はペットの支援物資までは考えていない。
であれば、私の自宅で保管しているバスタオル類を、ペットのための支援物資として利用できないのだろうか。
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また、再び、活動を再開させます。
先方様の状況を把握するために、先ほど、関係するペットショップ様にメールを差し上げました。
災害ボランティアの基本。まずは、被災地のニーズを把握したいと思います。
それを受けて、輸送方法等を考えたいと思います。
そうです。あんなことぐらいで落ち込んでいる暇はありません。
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