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上記の画像、今年に入ってツイッターやフェイスブックでご覧になられた方も多いかと思います。
「日本国」「政府広報」と明記され、「日本の子供達に本当の歴史を教えよう!」と書かれています。
また、ひらがなで書かれた文章を読むと、何かしらもっとらしく、「右」と「左」の議論になりそうなところではあります。
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4月15日のフェイスブックのニュースフィードに、
「教科書には載っていない真実の歴史を次の世代へしっかり教えていきましょう。戦後、日本に対する各国の言葉や、当時の米国の本質など。」
という言葉とともに、この画像が流れてきました。
上述の言葉以外にも、世界各国の歴史学者や作家などの言葉が掲載されています。かなり長文です。
で、サンティン氏(アムステルダム市長、現内務大臣)の言葉の後に、上記の画像が・・・。
すでに、1300人を超える「いいね!」が付き、コメントも寄せられています。
しかし、気になったのは、この政府広報がいつ発行されたものなのか?
ということです。
そこで、政府広報オンラインで確認しましたが、それらしきものが見当たりません。
もしや、創作では?ということで、あっちこっち調べてみました。
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フェイスブックのニュースフィードに流れてきたのは、「Japanism」という4,617人が「いいね!」をしているコミュニティ。
コメントには出典らしいものが書かれていなく、Googleで「政府広報 日本の子供達に本当の歴史を教えよう」で検索してみると、ここにたどり着きました。
そこで今年の1月16日に、この画像をしきりにツイッターで拡散しているアカウントを発見。
そのアカウントを頼りに、ツイッターへ行くと、フェイスブックとブログの名前が同じで、「覚醒!!大和魂と愛国者の瞳」さんのところにたどり着きました。
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その「覚醒!!大和魂と愛国者の瞳」さんのブログの、今年1月14日付け記事「産経新聞記者 阿比留 瑠比氏が語る安倍総理と朝日新聞の裏話」の中に、ありました。
阿比留 瑠比フェイスブックより記事が始まり、 朝日新聞の若宮啓文主筆が近く退職すること、それにまつわる安部首相との関係などが書かれてあり、「Mr.自虐史観」と呼ばれた若宮氏が退職することで、朝日新聞は変わるのか?としています。
そして終わりに、
もし朝日の若い社員が見ていたら読んでほしい。
読むと言ってもたった一言です。
「歴史をもう一度学んで下さい」
と書かれてあり、その下に
があります。
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でも、皆さん、朝日新聞関係者じゃなくても構いません。
フェイスブックでシェアした皆さん、よーく見てください!
声を出して、読んでください!
若い朝日新聞の社員に向けた、単なる言葉の間違い探しですわ。
ま、「日本国」とか、「政府広報」とか書かれているので、このおおもとの「覚醒!!大和魂と愛国者の瞳」さんの記事がなければ、ほんまモンと間違えますよね。
しかし、この記事を書いた「覚醒!!大和魂と愛国者の瞳」さんは、何も悪くはありません。
この記事の趣旨とは違うところで画像が一人歩きしてしまったところに問題がありますね。記事と画像は一体化、記事と画像でセットなのですが、バラバラにされてしまってはどうしようもありません。
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他の人が書かれたブログ記事を引用すること自体は特に問題はないのですが、引用する際には、必ず「出典」を付けるとかをしなければなりませんね。
ちょっと紛らわしいので、おおもとの筆者の方の意図を反映していないフェイスブックでのシェアは、今後控えたほうが良いかと思います。
少し前は、ビートたけしさんと志村けんさんとの「美談」が話題というか問題になっていますが、ウソか本当かの区別がつきにくいような話は他にもあります。
シェアする前に、 「ちょっと待てよ?」「出典は?」と、一呼吸置くのも良いかもしれません。
以上です。
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