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【PJニュース 2010年11月27日】
来春開業予定の九州新幹線に合わせて、九州各県では観光面の充実を図ろうとしている。宮崎でも九州新幹線の停車駅である新八代駅 (熊本県八代市)と宮崎駅をつなぐ高速バスを走らせ、観光客の取り込みをめざしている。宮崎の観光地・青島では再開発事業が進められ、来春リゾート施設が 開業する予定であるが、工事は全く進んでいない。いったい何が起きたのだろうか。
今年4月27日付けPJニュース「観光再浮上に向けて工事が進む青島=宮崎」では、資金問題で遅れていた旧青島橘ホテルの解体工事のことを取り上げた。その解体工事は無事に終わり、新たな宿泊施設建設に向けて準備を進めているのだが、一向に工事が始まらない。
宮崎市議会の9月定例議会の一般質問で、再開発は計画の変更で着工が遅れていることが明らかになった。
開発を手がけるブルーアイランドリゾート社(宮崎市、小原健史社長)は、当初計画していたコテージタイプの宿泊施設からホテルタイプへ設計を大幅に変更したため、建築の申請手続きが遅れているとし、来年3月のオープンには間に合わないということである。
11月26日、宮崎市青島を訪れた。
10月にはプロ野球秋季教育リーグ「フェニックス・リーグ」が、今月は男女のプロゴルフのトーナメントが開催され、「宮崎ゴルフマンス」と銘打ったイベントが行われているが、平日ということもあり、青島はさほど観光客は多くはなかった。
約20年にわたって、旧青島橘ホテルの廃墟ビルが観光スポット青島のど真ん中にあった。9月の市議会で計画の遅れが明らかにされてから2ヶ月余り、宿泊施設の建設工事は行われることなく、きれいに整地された土地だけがそこにはあった。
青島神社に向かう参道には、「2011年春開業予定 ブルーアイランドリゾート」という看板がひっそりと掲げてあった。青島海水浴場に隣接し、日向灘が見渡せる最高のロケーションなのだが、期待を持たせるような工事の音は聞こえてこない。秋の波音だけである。
解体工事でも問題になったが、やはり、資金調達が難しいようである。
ブ ルーアイランドリゾート社では、計画を変更した理由は、1泊4万円以上とされる高い宿泊費に見合う内装にするためとしているが、口蹄疫などによる景気悪化 を受けた資金調達難が主な原因で、政府系資金の出資も視野に入れて総合的に進めているとしている。また、今後の見通しはほぼ立っており、この再開発事業を やり通すつもりと述べているようだが、現場を見た限りでは工事が再開されるような様子はなかった。
当初計画していた九州新幹線による観光需要は見込めなくなってしまったが、青島再開発事業を手がけた以上は、最後まで責任をもって事業を行い、開業させてほしいものである。今後も取材を続ける。【了】
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○観光再浮上に向けて工事が進む青島=宮崎(10年04月27日)
【YouTube動画】
○旧青島橘ホテルの解体工事の様子
○青島再開発は進んでいるのか
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パブリック・ジャーナリスト 大谷 憲史
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