【PJニュース 2011年1月20日】
1月19日、宮崎地方気象台は、宮崎、鹿児島県境の霧島連山・新燃岳(1421メートル)で、同日午前1時30分頃、小規模な噴火 があったと発表した。新燃岳の噴火は、昨年7月10日以来、約半年ぶりだが、大規模な噴火の兆候はないとして噴火警戒レベル2(火口周辺規制)を継続して いる。
宮崎地方気象台によると、19日午前1時26分ごろに火山性微動が発生し、およそ4分後に噴火にともなう空振を観測した。天候不良で噴煙は確認できなかったが、新燃岳の南東方向の宮崎県都城市、日南市、鹿児島県霧島市などで降灰を確認した。
年末からの強い寒気で、霧島連山やえびの高原は雪が積もり、チェーン規制が行われている。新燃岳に向かうことはできないが、1月19日、新燃岳への登山口の一つであるえびの高原近くの大浪池登山口へ向かった。
小 林市側からえびの高原への道を登るに連れて、次第に路肩に雪が姿を現し始めた。平日ということもあり、観光客は少なかった。えびの高原に入ってすぐに目に 入る「不動池」は、凍っていた。韓国岳は厚い雲に覆われ、視界もあまり良くはなかった。今にも雪が降り出しそうな天候であった。
大浪池登山口入り口には、新燃岳への登山を禁止する看板が雪に埋れていた。他の地域への登山は禁止されてはいないので、駐車場には登山客がとめた車が数台あった。小雪がちらつき始めた。
大浪池登山口入り口からえびの高原へ引き返す途中で、野生の鹿たちと出会った。エサを探しに来たのだろうか。数頭のうちの一頭は、木の枝らしきものを食べていた。私の車に近づく鹿もいた。寒かったのだが、車から降りてしばしの間、鹿たちの様子を眺めた。
先日、カンヒザクラがほころびはじめたことをお伝えしたが、宮崎市から数十キロメートルしか離れていない山間部は、雪の中である。自然豊なえびの高原、霧島連山にあって、雪だけではなく、新燃岳の噴火という自然の脅威を抱えている。
宮崎、鹿児島両県の5市2町でつくる広域行政組織「環霧島会議」は、霧島連山の火山活動の活発化に備え、火砕流や噴石などが及ぶ範囲を示した「霧島火山防災マップ」を4万5千部作成し、地域住民や観光客などに配布している。
防災マップは縦84センチ、横59センチで、新燃岳と御鉢(おはち)に加え、観光客の多い「えびの高原周辺」と「大幡池」の火口が活発化した際の立ち入り禁止区域や溶岩流が流れる方向、噴石や火山灰が降る範囲などをカラーで説明している。
この防災マップを使うようなことがなければ良いのだが。【了】
■関連情報
【関連サイト】
○霧島火山ライブ情報トップ
【YouTube動画】
○新燃岳が小噴火した日に雪のえびの高原へ
■宮崎の話題はこちらで
○市民メディアみやざきCMM
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パブリック・ジャーナリスト 大谷 憲史
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